ああ無常
観衆に身体さらせば眼(まなこ)の矢 邪意射抜かれて心清らか
現世(うつしよ)の合わせ鏡の夢を見た この世とあの世往きつ環りつ
この世からこぼれていけば穢土もまた故郷となり還相回向
劇場も傾き終われば無となりて「色即是空」知る夕まぐれ
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父祖の地を捨てし悪ガキ見捨てずに「郷へ帰れ」と産土の声
ああ無常 オイラも老いて友も死に夢幻(ゆめまぼろし)の人の一生
「生きる」とは有を無にする旅の途中(なか)友作れども別れ 必定
友の女(ひと)焦がれて恋す人の業「さらば友よ」になるを厭わず
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ふるさとを遠きにありて思うものにしてはいけない「原発いらない」
腹割って友と語れば共謀罪マッポはびこる末法のいま