客席と舞台さかしま野外劇 奈落なき故地獄剥き出し
母断てど顔無き男が糸引いて搦め手決めて娼婦の地獄
「糸地獄」「伊藤地獄」と言の葉連鎖 実は娼女の「一統地獄」
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風体(ふうてい)を知らぬ男の口舌は恥ずかしきかな身の程知らず
嘘重ねボスの座保つ猿の口 虚しさ断とう猿轡にて
仕組まれし集団処刑何のため誰(だ)がためならずそれ君のため
人殺すこと許されし君の鈍感 死刑執行前夜の宴
人殺す人の苦しみわからぬ君に人殺す資格あると思えず
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入り乱れ絡みからまる人模様 気が付けば我「南無阿弥陀仏」
此処でない何処か目指して飛び出して老いて此処へと戻りし凡夫